このキャラクター、要注目につきッ!!
キャストインタビュー Vol.3
[土方歳三役]中田譲治
キャストインタビュー Vol.3
[土方歳三役]中田譲治
――原作を読まれたときの感想を教えてください。
土方流に言うと、「男子は狩りをするのが好きだろう?」という感じでしょうか。男が持つ熱い本能を思い出させてくれるような、とてもワクワクする作品ですよね。人間の欲望や本能がてらいもなく前面に押し出された面白さに加えて、絵に迫力がありますし、登場するキャラクターも魅力的。さらに、明治時代の北海道のことやアイヌの文化、そして彼らとの交流についても詳しく描かれていて、知的好奇心の面でも飽きさせない。これだけ盛りだくさんな作品ですから、原作の野田(サトル)先生は非常に緻密な取材をされていらっしゃるのだろうなと思いました。1巻を読むと2巻が読みたくなり、さらにその先も、とページをめくる手が止まらない感じでした。
――土方というキャラクターの第一印象を教えてください。
この作品はどの役もすごく強烈な個性があって、自分が演じるならこんな風にやりたいな、と芝居の意欲をそそられるキャラクターばかりですよね。その中でも土方は、えっ!? この時代にどうして土方が? という驚きがまず最初にありました。次いで強烈な印象を残したのが、年老いてなお精気をたぎらせたビジュアルと、枯れることのない野心です。土方のセリフを借りるならば、「この時代に老いぼれを見たら、生き残りと思え」を体現したような人物像ですよね。幕末の動乱を生き長らえた矜持や執念に役者心を大いにくすぐられたので、決まったときは、やった! と思わず口に出すほどうれしかったです。
――土方役を演じる上で、とくに意識していることはありますか?
土方歳三と言えば歴史上の有名な人物ですから、これまでもいろんな作品のキャラクターになっていますし、僕も別作品で土方役をやらせていただいたことがあります。『ゴールデンカムイ』の土方は、実在の土方というよりは、幕末を生き残った男の妄執を形にしたといいますか、かつて遂げられなかった目的を果たそうとする怨念の権化のように見えました。この年齢の土方は誰もやったことがないでしょうから、そういう意味でも非常にそそられましたね。己の信念のまま、善悪を超えて前に突き進もうとする土方の美学や生き様を、うまくセリフにこめられたらと思いながら演じています。
土方流に言うと、「男子は狩りをするのが好きだろう?」という感じでしょうか。男が持つ熱い本能を思い出させてくれるような、とてもワクワクする作品ですよね。人間の欲望や本能がてらいもなく前面に押し出された面白さに加えて、絵に迫力がありますし、登場するキャラクターも魅力的。さらに、明治時代の北海道のことやアイヌの文化、そして彼らとの交流についても詳しく描かれていて、知的好奇心の面でも飽きさせない。これだけ盛りだくさんな作品ですから、原作の野田(サトル)先生は非常に緻密な取材をされていらっしゃるのだろうなと思いました。1巻を読むと2巻が読みたくなり、さらにその先も、とページをめくる手が止まらない感じでした。
――土方というキャラクターの第一印象を教えてください。
この作品はどの役もすごく強烈な個性があって、自分が演じるならこんな風にやりたいな、と芝居の意欲をそそられるキャラクターばかりですよね。その中でも土方は、えっ!? この時代にどうして土方が? という驚きがまず最初にありました。次いで強烈な印象を残したのが、年老いてなお精気をたぎらせたビジュアルと、枯れることのない野心です。土方のセリフを借りるならば、「この時代に老いぼれを見たら、生き残りと思え」を体現したような人物像ですよね。幕末の動乱を生き長らえた矜持や執念に役者心を大いにくすぐられたので、決まったときは、やった! と思わず口に出すほどうれしかったです。
――土方役を演じる上で、とくに意識していることはありますか?
土方歳三と言えば歴史上の有名な人物ですから、これまでもいろんな作品のキャラクターになっていますし、僕も別作品で土方役をやらせていただいたことがあります。『ゴールデンカムイ』の土方は、実在の土方というよりは、幕末を生き残った男の妄執を形にしたといいますか、かつて遂げられなかった目的を果たそうとする怨念の権化のように見えました。この年齢の土方は誰もやったことがないでしょうから、そういう意味でも非常にそそられましたね。己の信念のまま、善悪を超えて前に突き進もうとする土方の美学や生き様を、うまくセリフにこめられたらと思いながら演じています。
――難波(日登志)監督や音響監督の明田川(仁)さんからは、演技について何かオーダーはありましたか?
最初のテストでは僕のイメージで演じさせていただいたのですが、その際に監督から、見た目こそ年老いてはいるけれど、もっと“現役感”というか、あまり老いを意識せずにやってください、という指示をいただきました。旧知の仲である永倉(新八)から「あんたはとてもその年には見えない。すごく若々しい」と言われていますし、そういったやりとりとの整合性や永倉との対比を踏まえた指示だったのだと思います。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?
実際に現場に入って、知名度や人気度ではなく本当に役に合う人を選んだ本気のキャスティングだと思いました。主人公の杉元にしろアシㇼパにしろ、シリアスからコミカルまで振り幅の広い芝居を要求される役ですが、小林(親弘)さんも白石(晴香)さんも見事にそれに応えていましたので。そのほかのキャストもベテラン声優がズラリとそろっていますしね。白石さんにとっては、同世代の話し相手がいないのがちょっとつらいかもしれませんが(笑)。現場で皆さんのセリフを聴くのは、本当に楽しいですよ。自分で原作を先に読んでいるので、鶴見ってこうなんだとか、谷垣はこうくるかなど、自分のイメージを追い越すようにして声が付いていく感覚なんです。原作ファンの方の気持ちってこんな風なんでしょうね、ワクワクするんですよ。それにキャストの中には、昔から原作のファンでこの役をやりたかった、という人もけっこういらっしゃるんです。そんな強い思いが集まっている現場なので、完成した作品もきっといいものになるんじゃないかと思います。
――本気度の高い現場だからこそ、中田さんの演技にもさらに気持ちが入るようなことはありますか?
もちろんあります。永倉役を大ベテランの菅生(隆之)さんが演じられていることに多少のプレッシャーを感じつつ、いざ実際にお芝居で絡ませていただくと、お互いのバランス調整や修正もしますし。皆さんと一緒に演じることで助けられている部分も大いにあります。
最初のテストでは僕のイメージで演じさせていただいたのですが、その際に監督から、見た目こそ年老いてはいるけれど、もっと“現役感”というか、あまり老いを意識せずにやってください、という指示をいただきました。旧知の仲である永倉(新八)から「あんたはとてもその年には見えない。すごく若々しい」と言われていますし、そういったやりとりとの整合性や永倉との対比を踏まえた指示だったのだと思います。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?
実際に現場に入って、知名度や人気度ではなく本当に役に合う人を選んだ本気のキャスティングだと思いました。主人公の杉元にしろアシㇼパにしろ、シリアスからコミカルまで振り幅の広い芝居を要求される役ですが、小林(親弘)さんも白石(晴香)さんも見事にそれに応えていましたので。そのほかのキャストもベテラン声優がズラリとそろっていますしね。白石さんにとっては、同世代の話し相手がいないのがちょっとつらいかもしれませんが(笑)。現場で皆さんのセリフを聴くのは、本当に楽しいですよ。自分で原作を先に読んでいるので、鶴見ってこうなんだとか、谷垣はこうくるかなど、自分のイメージを追い越すようにして声が付いていく感覚なんです。原作ファンの方の気持ちってこんな風なんでしょうね、ワクワクするんですよ。それにキャストの中には、昔から原作のファンでこの役をやりたかった、という人もけっこういらっしゃるんです。そんな強い思いが集まっている現場なので、完成した作品もきっといいものになるんじゃないかと思います。
――本気度の高い現場だからこそ、中田さんの演技にもさらに気持ちが入るようなことはありますか?
もちろんあります。永倉役を大ベテランの菅生(隆之)さんが演じられていることに多少のプレッシャーを感じつつ、いざ実際にお芝居で絡ませていただくと、お互いのバランス調整や修正もしますし。皆さんと一緒に演じることで助けられている部分も大いにあります。
――シリーズ序盤で、キャラクターの魅力や存在感を出すために重要だと感じたセリフはありますか?
そういった意味で計算してやると芝居がいやらしくなってしまうので、あまり意識しないようにしています。前後のセリフがあってこそ、印象的なセリフも際立ちますからね。とはいえ、原作を読んだときに、ファンの皆さんは土方のこのセリフを期待するだろうな、と思った印象的なセリフはいくつかあります。でも、ここでそれを言うと観る方も意識してしまうでしょうから、具体的なセリフについては想像にお任せということで(笑)。期待に応えられるようにしっかり決めたいと思っていますので、オンエアを観ながら自分の好きなセリフと重ね合わせてみてください。
――アニメの放映はまだ始まったばかりです。最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
『ゴールデンカムイ』は、息苦しい時代を生きる男子が「こういう生き方もあるんだ」と共感できるような要素にあふれた、今の時代だからこそ観てほしい骨太な作品です。と同時に、なかなか触れる機会のないアイヌの生活や狩猟文化といったモチーフに、スリルとアクション、さらにはかわいらしい日常までもが巧みに絡み合ってくる。杉元とアシㇼパの主役コンビは兄妹のように仲がよくて、ロマンスに彩られたヒーロー、ヒロインの関係とはひと味違った表情がたくさん見られるのもポイントです。金塊探しの旅はまだ始まったばかりですし、今後も魅力的な親父キャラがどんどん出てきますので、ぜひ楽しんで観ていただければと思います。
そういった意味で計算してやると芝居がいやらしくなってしまうので、あまり意識しないようにしています。前後のセリフがあってこそ、印象的なセリフも際立ちますからね。とはいえ、原作を読んだときに、ファンの皆さんは土方のこのセリフを期待するだろうな、と思った印象的なセリフはいくつかあります。でも、ここでそれを言うと観る方も意識してしまうでしょうから、具体的なセリフについては想像にお任せということで(笑)。期待に応えられるようにしっかり決めたいと思っていますので、オンエアを観ながら自分の好きなセリフと重ね合わせてみてください。
――アニメの放映はまだ始まったばかりです。最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
『ゴールデンカムイ』は、息苦しい時代を生きる男子が「こういう生き方もあるんだ」と共感できるような要素にあふれた、今の時代だからこそ観てほしい骨太な作品です。と同時に、なかなか触れる機会のないアイヌの生活や狩猟文化といったモチーフに、スリルとアクション、さらにはかわいらしい日常までもが巧みに絡み合ってくる。杉元とアシㇼパの主役コンビは兄妹のように仲がよくて、ロマンスに彩られたヒーロー、ヒロインの関係とはひと味違った表情がたくさん見られるのもポイントです。金塊探しの旅はまだ始まったばかりですし、今後も魅力的な親父キャラがどんどん出てきますので、ぜひ楽しんで観ていただければと思います。