脚本:吉永亜矢 絵コンテ:菅沼栄治 演出:深瀬重 作画監督:平野絵美
 長い膠着状態に陥っていた尾形とヴァシリの一騎打ちは、夜が明けてついに決着の時を迎える。ウイルタ民族が天葬のため樹上に置いた棺桶に尾形が潜んでいると考え、先に引き金を引くヴァシリだが、それは尾形の罠だった。相手の居場所を確認し、ヴァシリを一撃で仕留めた尾形。しかし気配を消すための無理がたたり、尾形は高熱を出して倒れてしまう。朦朧とする意識の中、腹違いの弟・勇作にまつわる過去が尾形の脳裏に蘇る……。
 軍で勇作と再会した尾形は、聯隊旗手に選ばれた品行方正な弟をたらし込もうとしていた。しかし勇作は女遊びを拒絶しただけでなく、父・花沢中将の教えに従って不殺を貫こうとする。人を殺して罪悪感を持たない人間などいないという勇作の考えを理解できない尾形は、彼の存在自体を否定するかのように、戦場で突撃する弟を背後から撃ち殺す。
 その頃、白石から一緒に逃げようと持ちかけられたアシㇼパは、このままキロランケらと旅を続ける道を選択。父の足跡をたどることで、金塊をどうすべきか見極めようとする。尾形の回復後、一度は袂を分かった白石も、杉元からアシㇼパを託されたときのことを思い出し、再び彼女のそばへと戻るのだった。
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