脚本:吉永亜矢 絵コンテ:大原実 演出:ふじいたかふみ 作画監督:山川 拓己、壽 恵理子
 昔日の鹿児島。十四歳の鯉登は、問題行動の多い「ボンボン」として腫れ物のように扱われる毎日を過ごしていた。そこに訪れた鶴見中尉との出会い。鶴見中尉は食って掛かる鯉登の頬を張り、心を許した彼の言葉に耳を傾ける。そして二人は一緒に月寒あんぱんを食べ、いつか再会できた日には友人になろうと約束するのだった。
 それから2年後の函館。海軍兵学校への受験を控えた十六歳の鯉登が、何者かに誘拐される事件が発生するッ!
 事件発生の4日後、鯉登の奪還作戦が鶴見中尉の指揮の下に開始された。誘拐へのロシアの関与が疑われる中、鶴見中尉は奪還のためにきちんと手順を踏んだ行動を要求。想定通りロシア大使館に犯人からの電話がかかってくると、鯉登の安否を確認した上で拉致現場の特定を急ぐ。国のために一度は息子を見捨てた鯉登大佐だが、犯人の居場所が五稜郭だとわかると鶴見中尉と共に急行。無事に救出された鯉登は鶴見中尉が助けにきたことに運命を感じ、「ボンボン」を意味するロシア語を放った犯人のひとりが尾形だったとは知る由もなかった。
 事件後、鯉登は進路を変更して陸軍士官学校に入学。旭川第七師団に配属され、軍人の道を歩みはじめる。
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